2020-01-01から1年間の記事一覧
私は雀荘を経営しているんですけどね。 店の売り上げを増やすために、あるアイディアを思いついたんですよ。 1ゲームいくらのゲーム代とは別に、点棒のレンタル料を取るというものです。 ゲームを始めるときには一人3万点必要*1ですから、これを店から客に貸…
はじめに 最近、「お金は借金によって生まれる」と言われることが良くあります。 本当にそう言えるのかどうか、良く考えてみましょう。 まず、前回までに書いたように、お金というものは全ての経済主体で考える限り、受け渡しされるだけであって生まれたり消…
はじめに 前回の記事では、利用者が保有するお金の総量はいつ増えるのかという話をしました。 利用者でない人(経済主体)から利用者にお金が受け渡しされると(利用者が保有するお金が)増える、という当たり前の話でしたね。 今回は、お金が受け渡しされる…
はじめに 前回の記事では、マネタリーベースやマネーストックのような「お金の総量」は利用者だけを対象にして計数しているという話をしました。 今回は、そのような「お金の総量」はいつ増えるのか、そしていつ減るのかという話です。 結論から言えば、利用…
一般的な「お金の総量」は、経済主体を限定して計数している 前回、お金の総量は常にゼロだと書きました。 しかし、実際に日銀が計数して公表しているお金の総量、すなわちマネーストックやマネタリーベースはゼロではありません。 これはなぜかと言うと、お…
お金とは何か お金とは何でしょうか? 教科書などには、お金には3つの機能があると書かれていますよね。 いわく、交換機能、価値の尺度機能、価値の保存機能の3つです。 しかしこれは、お金の便利な利用法ベスト3が紹介されているだけのことで、お金そのもの…
はじめに 望月慎氏とGokai氏(ななみのゆう氏)の万年筆マネーに関する論争について書いておきます。 togetter.com 万年筆マネーというのは銀行による信用創造を説明する際によく使われる言葉で、銀行が帳簿に数字を書くだけで預金通貨が生まれるとするもの…
はじめに バランスシート(BS)を見ると、右側は調達、左側は運用だと言う人が居ますよね。 資本金や借金でお金を調達して、そのお金をBSの左側にある資産に変えて運用しているという具合です。 簿記の教科書などにもそう書いてありますし、間違いではありま…
はじめに 「チケット転売は世の中の役に立っていない」「チケットの転売屋は何も生産していない」というのがこの記事の結論です。(もちろんチケット転売が泥棒である理由も説明します) 普通の感覚を持った人は「そんなの当たり前だ」と言うと思いますが、…
whatsmoney.hateblo.jp 上記記事の付録として、私がビジネス4分類にリストアップしたビジネスを掲載しておきます。 餓鬼ビジネス(儲かるが非生産的なビジネス) 地主、金貸し、大家 転売ビジネス(チケット、株式、為替、先物、不動産*1、車、美術品、薬物…
はじめに 「儲かるビジネスは何だ?どんなビジネスをやれば楽に儲かる?」 自分で事業を始めようとする人の多くは、そんな風に考えていますよね。 「どんなビジネスをやれば社会の役に立つ?」 こう考えて事業を始める人はあまり多くないかも知れませんが、…
出発点 ジョン・ロックさん。 ロックさんは所有権というものを正当化していますが、それについてちょっとお聞きしたいことがあるんです。*1 どんなロジックで所有権を正当化しているのか、改めて説明してもらえますか? 人間は神から、世界を人間の共有物と…
はじめに 前々回の記事では、お金や国債は統合政府が作ったクレジットにすぎないという話をしました。 ここで言うクレジットとは、ゲームセンターの店主がゲーム機内部のボタンを押して増やしたクレジットのようなもの、という意味です。 whatsmoney.hateblo…
「今回は、土地を私有することの不当性についてもう一度考えてみよう」 「もう一度って?前にもやったっけ?」 「『地代の正当性を疑う』というタイトルで話しただろう」 「そうだっけ。どんな話だった?」 whatsmoney.hateblo.jp 「おおまかに2つの話をし…
はじめに 国債とは何でしょうか。 国の借金? それは全く違います。 日本という国全体ではむしろ他国に貸し付けているのであり、借金はしていません。*1 政府の借金? 国の借金という答えよりはずっとマシですね。 しかしそれも違うと私は言いたいのです。 …
"credit"を安易に“信用”と訳すな "credit"という英単語の意味をご存じでしょうか。 信用、その通りです。 しかし、他にもいろいろと意味があるのです。 例えば、掛け売り、信用貸し、債権、預金という意味があります。*1 また、動詞としてはもちろん「信用す…