経済学を疑え!

お金とは一体何なのか?学校で教えられる経済学にウソは無いのか?真実をとことん追求するブログです。

転生したらお金の無いパラダイスみたいな国だった件

裸の自分 「お前のような無価値な人間は死んだ方がいいな。死んでくれよ」 度重なる上司のパワハラにギリギリ耐えていた僕は、この言葉で完全に心を殺されてしまった。 電車に飛び込んだのは三日後だったと思う。 目が覚めると、僕は小さな公園の砂場に裸で…

資本主義の神をあがめよ

資本主義教の教え 仮に資本主義が宗教だとすれば、その教義は以下のようなものでしょう。 汝個人の利益を追求せよ 他者から搾取せよ 継続的に搾取できる仕組みを作れ 競合を潰し市場を独占せよ 一言で言えば“搾取の宗教”です。 このような次第ですから、私た…

もしも所有が無かったら

私たちは所有の本質を知らない 「今回は、所有というものが無かったらどうなるのか、ということを考えてみよう」 「ふーん。なんで?」 「所有とは何かを考えるためだよ」 「いやいや、所有なんて知ってるし」 「ほんとに知ってるって言えるのかな。私たちが…

点棒レンタルビジネス・詳細編

おや、またお会いしましたね。 昨日お話しした点棒レンタルビジネスの件、興味がおありで? whatsmoney.hateblo.jp そうですか。 では、具体的なやり方についてお話ししましょうか。 まだノウハウが全て固まっているわけではないんですけどね。 あなたからも…

点棒を貸してレンタル料を取るというたくらみ

私は雀荘を経営しているんですけどね。 店の売り上げを増やすために、あるアイディアを思いついたんですよ。 1ゲームいくらのゲーム代とは別に、点棒のレンタル料を取るというものです。 ゲームを始めるときには一人3万点必要*1ですから、これを店から客に貸…

お金は借金で生まれるのか?

はじめに 最近、「お金は借金によって生まれる」と言われることが良くあります。 本当にそう言えるのかどうか、良く考えてみましょう。 まず、前回までに書いたように、お金というものは全ての経済主体で考える限り、受け渡しされるだけであって生まれたり消…

お金が受け渡しされるのはどんな時か

はじめに 前回の記事では、利用者が保有するお金の総量はいつ増えるのかという話をしました。 利用者でない人(経済主体)から利用者にお金が受け渡しされると(利用者が保有するお金が)増える、という当たり前の話でしたね。 今回は、お金が受け渡しされる…

お金はいつ増えるのか ~ 利用者境界図の提案

はじめに 前回の記事では、マネタリーベースやマネーストックのような「お金の総量」は利用者だけを対象にして計数しているという話をしました。 今回は、そのような「お金の総量」はいつ増えるのか、そしていつ減るのかという話です。 結論から言えば、利用…

一般的な「お金の総量」を考える

一般的な「お金の総量」は、経済主体を限定して計数している 前回、お金の総量は常にゼロだと書きました。 しかし、実際に日銀が計数して公表しているお金の総量、すなわちマネーストックやマネタリーベースはゼロではありません。 これはなぜかと言うと、お…

「お金とは何か」を根本から再考してみた

お金とは何か お金とは何でしょうか? 教科書などには、お金には3つの機能があると書かれていますよね。 いわく、交換機能、価値の尺度機能、価値の保存機能の3つです。 しかしこれは、お金の便利な利用法ベスト3が紹介されているだけのことで、お金そのもの…

銀行の金庫に「俺の金」は無い

はじめに 望月慎氏とGokai氏(ななみのゆう氏)の万年筆マネーに関する論争について書いておきます。 togetter.com 万年筆マネーというのは銀行による信用創造を説明する際によく使われる言葉で、銀行が帳簿に数字を書くだけで預金通貨が生まれるとするもの…

BSの右側(貸方)は絶対に調達なのか

はじめに バランスシート(BS)を見ると、右側は調達、左側は運用だと言う人が居ますよね。 資本金や借金でお金を調達して、そのお金をBSの左側にある資産に変えて運用しているという具合です。 簿記の教科書などにもそう書いてありますし、間違いではありま…

チケットの転売行為が「泥棒」である理由

はじめに 「チケット転売は世の中の役に立っていない」「チケットの転売屋は何も生産していない」というのがこの記事の結論です。(もちろんチケット転売が泥棒である理由も説明します) 普通の感覚を持った人は「そんなの当たり前だ」と言うと思いますが、…

ビジネス4分類詳細(付録)

whatsmoney.hateblo.jp 上記記事の付録として、私がビジネス4分類にリストアップしたビジネスを掲載しておきます。 餓鬼ビジネス(儲かるが非生産的なビジネス) 地主、金貸し、大家 転売ビジネス(チケット、株式、為替、先物、不動産*1、車、美術品、薬物…

儲かるビジネスは社会をより良くするか?

はじめに 「儲かるビジネスは何だ?どんなビジネスをやれば楽に儲かる?」 自分で事業を始めようとする人の多くは、そんな風に考えていますよね。 「どんなビジネスをやれば社会の役に立つ?」 こう考えて事業を始める人はあまり多くないかも知れませんが、…

ロックによる所有権の正当化を批判しよう

出発点 ジョン・ロックさん。 ロックさんは所有権というものを正当化していますが、それについてちょっとお聞きしたいことがあるんです。*1 どんなロジックで所有権を正当化しているのか、改めて説明してもらえますか? 人間は神から、世界を人間の共有物と…

「お金は数字にすぎない」ので気軽に10万円もらおう

はじめに 前々回の記事では、お金や国債は統合政府が作ったクレジットにすぎないという話をしました。 ここで言うクレジットとは、ゲームセンターの店主がゲーム機内部のボタンを押して増やしたクレジットのようなもの、という意味です。 whatsmoney.hateblo…

土地私有の不当性を公園で考える

「今回は、土地を私有することの不当性についてもう一度考えてみよう」 「もう一度って?前にもやったっけ?」 「『地代の正当性を疑う』というタイトルで話しただろう」 「そうだっけ。どんな話だった?」 whatsmoney.hateblo.jp 「おおまかに2つの話をし…

国債は借金ではなく政府が作り出す“お金”

はじめに 国債とは何でしょうか。 国の借金? それは全く違います。 日本という国全体ではむしろ他国に貸し付けているのであり、借金はしていません。*1 政府の借金? 国の借金という答えよりはずっとマシですね。 しかしそれも違うと私は言いたいのです。 …

"credit"という単語のコアイメージを掴もう

"credit"を安易に“信用”と訳すな "credit"という英単語の意味をご存じでしょうか。 信用、その通りです。 しかし、他にもいろいろと意味があるのです。 例えば、掛け売り、信用貸し、債権、預金という意味があります。*1 また、動詞としてはもちろん「信用す…

消費税増税は“正解”なのか

先日ある人にこんなことを聞かれました。「テレビの討論番組で消費税増税について賛成派と反対派が延々と議論していたが、結局どっちが正解なのか。実際に増税されたということはそれが正解なのか」結局その時は時間が無くなって話せなかったので、私なりの…

政府と日銀に出来ることをマネーグラフで見る

前回の記事では金融資産の状態を表すマネーグラフというものを提案し、それについて説明しました。 whatsmoney.hateblo.jp 今回は、中央政府や中央銀行(日銀)のマネーグラフを作ってみました。 作ってみて分かったのですが、マネーグラフを見ると、それぞ…

金融資産を棒グラフで表現する「マネーグラフ」の提案

今回は、個人や銀行などの経済主体が持つ金融資産を棒グラフで表現すると、色々分かりやすくなるというお話をしましょう。 具体的にはこんな棒グラフです。 これはある人が持つ金融資産(および負債)を棒グラフにしたものです。 現金を6万円、預金を15万円…

銀行は自分自身の預金口座を自行内に持っているか?

私が3年前に書いた「銀行にとってのキャッシュとは何か」というエントリーに、ある読者の方から以下のような質問がありました。 銀行が自分の店舗を改修してその代金を業者に支払う場合にお金の流れはどうなりますか。銀行は自分自身の銀行内に自分自身の普…

モノポリーで考えるお金と経済の本質

モノポリーというゲーム 「モノポリーというゲームを知っていますか?」 「聞いたことはあるけど、やったことは無いな」 「数人でプレイするボードゲームなんですが、資本主義社会のルールを学ぶことが出来るゲームなんですよ」 「へぇ。どんなゲーム?」 「…

植松被告人との対話④ 政府の借金とは何か

「まず、前回までのおさらいをしよう」 whatsmoney.hateblo.jp 経済とは、共同体のメンバーそれぞれが生産したモノやサービスを生産物プールに投げ入れ、それを皆で受け取り、それぞれが消費するということ。 生産物で見る限り、毎年の経済はちゃんと帳尻が…

植松被告人との対話③ 借金とは何か

「今回は、借金とは何かという話をするよ」 「はい」 「お金は麻雀の点棒に似ているという話は分かってくれたかな」 「分かったような気がします」 「前回言ったように、各自がノートを持って、生産物プールに生産物を投げ入れたら数字をプラス、プールから…

植松被告人との対話② お金とは何か

whatsmoney.hateblo.jp 「さて、お金とは何かという話をしよう」 「はい」 「ときに植松君は、麻雀というゲームを知っているかな」 「マージャンですか。やったことはありませんが、なんとなくは」 「136枚の牌(パイ)を使って4人でやるゲームで、最初に手を…

植松被告人との対話① 経済とは何か

「意思疎通のとれない方々は安楽死させるべきだと思います」*1 「……。なぜ、そう思うの?」 「意思疎通のとれない方々は様々な不幸の源になっているからです」 「ふむ。何がどう、不幸の源になっているのかな」 「簡単に言いますと、人に迷惑をかけ、物資や…

所有と人権は対立している

持つ者、持たざる者 「今回は、持つ者と持たざる者について考えるよ」 「どういうこと?」 「所有の概念があると、人間は持つ者と持たざる者の2つに分けられる」 「ふーん。持つとか持たないとかって、具体的には何を?」 「一番分かりやすいのは、土地だね…