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経済学を疑え!

お金とは一体何なのか?学校で教えられる経済学にウソは無いのか?真実をとことん追求するブログです。

銀行にとって預金は調達ではない

はじめに 前前前回の記事では、以下のような趣旨の文章を書きました。 日銀にとって当座預金は調達ではない 日銀は日銀券というお金を発行できるのと全く同様に、当座預金というお金を発行することができる 当座預金は銀行の手元にあって銀行が自由に使える…

真実を追求してはいけない

「今回は、魔法の世界の話をしよう」 「また唐突ねぇ。魔法の世界って、異世界モノってこと?」 「そう思ってくれて構わないよ。我々の住む世界とは違う世界のお話だ」 「ふーむ。聞きましょう」 「その世界には、魔法を使うことが出来る人、つまり魔法使い…

本当の日銀BSのカタチ ―「調達」の誤解を解く―

はじめに 前回の記事で、当座預金も日銀が作ったお金であること、したがって「日銀の当座預金は銀行から調達したお金」という考え方が誤解であることを説明しました。 しかし、この誤解はかなり根深いものであるようです。 私は日銀当座預金に「調達」という…

なぜ、齊藤誠教授による日銀バランスシート解釈が有害なのか?

はじめに 一橋大学の経済学教授である齊藤誠氏が「なぜ、無制限の金融緩和が私たちの経済社会にとって有害なのか?」という文章を書いていますが、ここに書かれている日銀バランスシート(以下、日銀BS)の解釈は間違っています。 日銀BSは大ざっぱに言えば…

評価で主婦を支配しよう

「前回の話の最後に、夫を尻に敷く専業主婦の話をしたよね」 「そうね。おこづかい制だったりすると、妻の方が夫を支配しちゃうこともあり得ると思うわ」 「今回は、どうすれば夫が尻に敷かれないですむのか、もっと言えば、どうすれば夫が妻を適切に支配で…

専業主婦という特権階級

「マイは子供の頃、将来何になりたいと思ってた?」 「うーん。小学生の頃は、看護婦さんになりたかったわね」 「へぇ。どうして?」 「病気で入院してた時、きれいな看護婦さんに優しくしてもらって、あんな人になりたいなって思ったのよ」 「そうなんだ。…

本当は簡単な「マネーストック増減の仕組み」

「ねぇ」 「なに?」 「この前、金融機関が政府にお金を貸すとマネーストックが増えるって言ってたでしょ」 「言ったね」 「他にはどういう時に増えるの?」 「そうだねぇ。マネーストック*1がどんな時に増えて、どんな時に減るのかというのは、難しそうに思…

公共事業はマネーストックを増やす

「ねえねえ」「なに?」「この前ツイッター見てたら、公共事業がマネーストックを増やすかどうかで言い争ってる人たちがいたんだけど」「へぇ」「実際、どうなの?」「そうだねぇ……。マネーストックというのは我々が使えるお金の総額のことだけど、何がお金…

黒田バズーカは貨幣乗数を殺した

黒田日銀による量的・質的金融緩和、いわゆる異次元緩和によって何が起きたのでしょうか。 実際のデータから検証してみたいと思います。 異次元緩和でやりたかったことは以下の3つです。 企業や個人の資金需要を喚起しする 銀行からの貸し出しを増やす イン…

全員が借金を返済するには

「前回は、金利があると借金をした人全員が元金と金利を返すことは不可能だという話をしたよね」 「うん。でも、貸付額をどんどん増やしていけば全員が返せるように出来るんじゃない?」 「そうかも知れないね。どれぐらい増やしていこうか」 「最初の年が10…

誰もが元金と金利を返せるのか

「今回は、借金をした人がみんな元金と金利を返せるのかを考えよう」 「そりゃ、商売に成功した人は返せるし、失敗した人は返せないでしょ」 「まぁそうだね。じゃあ、もしみんなが商売の天才だったら全員が返せるのかな」 「うーむ……。前回の話じゃあ、金利…

モノを生産するとお金が増えるという誤解

「今回は、お金についての良くある誤解について考えよう」 「誤解ってどんな?」 「人や企業がモノを作るとお金が増えるという誤解だ」 「えっ?モノを作って、かかった原価に利益を乗せて売ればお金が増えるじゃない」 「ミクロではその通りだけど、マクロ…

お金を作って遊んで暮らす方法

「今回は、一生遊んで暮らす方法を教えよう」 「えっ、知りたい!どうすればいいの?」 「まず、お金というものが無くて、物々交換をやっている村を見つける」 「えー……前提が無茶すぎるわよ。だいたい、物々交換をやってた社会なんて無かったって聞いたけど…

通説とは違うお金の起源 (by Heske van Doornen)

今回の記事は、Heske van Doornen という人の書いた The History of Money: Not What You Think というブログ記事を和訳したものです。 とても分かりやすい文章で、お金がどのようにして出来たのかについて、新たな視点を与えてくれます。 誤訳等ありました…

銀行券発行の本質を考える

はじめに 私が昨年の10月に書いた記事に、ある読者さん(通りすがりさん)からコメントを頂きました。 whatsmoney.hateblo.jp 私は日銀券発行の仕訳は「現金/発行銀行券」だと書いているのですが、この仕訳は間違いではないかというものです。 確かに、日銀…

AIやロボットが発達しても あなたが労働から解放されない理由

「最近、AIの話題が多いよね。アルファ碁とか、自動運転とかさ」 「そうだね」 「AIがどんどん発達していったらさ、私たちはあまり働かなくても生きていけるようになっていくのかな」 「世の中にロボットの概念が登場した時も、そういうことは言われたけどね…

銀行がキャッシュ・フロー計算書でつく“ウソ”とそのツジツマ合わせとは

「銀行のキャッシュ・フロー計算書では、キャッシュ・アウトにならないものをキャッシュ・アウトにしているから、そのままでは計算が合わなくなる、という話を前回したよね」 「そうだったわね」 「どうやってツジツマを合わせているのかは、一枚の簡単な図…

銀行のキャッシュ・フロー計算書にはゴマカシがある

「ねぇ、銀行は利息を払っても、給料を払っても、お金を貸しても、キャッシュ・アウトにならないんでしょ?」 「そうだよ」 「実際の銀行って、キャッシュ・フロー計算書とか出してるんでしょ。実際、どうなってるの?」 「そうだね、どうなってるか確認して…

銀行がお金を貸してもキャッシュは減らない

「前回は、銀行が給料を払ってもキャッシュは減らないという話をしたよね」 「うん」 「今回も同じような話なんだけど、銀行がお金を貸してもキャッシュは減らないという話をしよう」 「ほう」 「まず、銀行にとってのキャッシュとは何かって言うと……」 「ベ…

銀行は数字を打ち込むだけで給料を払える?

「前々回、銀行にとってのキャッシュは日銀が作ったお金、つまり日銀券と日銀当座預金だという話をしたよね」 「うん」 「そして前回は、銀行が預金に対して利息を払ってもキャッシュは減らないという話をした」 「そうね。とりあえず、利息を払った瞬間には…

銀行が利息を払ってもキャッシュは減らない

「前回の話で、銀行にとってのキャッシュがベースマネー、すなわち日銀が作ったお金であることは分かってもらえたよね」 「うん。現金と、日銀当座預金でしょ?」 「その通り。では、銀行にとってのキャッシュイン・キャッシュアウトについて考えよう」 「ふ…

銀行にとってのキャッシュとは何か

「前回、悪質なオンラインカジノにとってのキャッシュイン・キャッシュアウトの話をしたのを覚えてる?」 「えーと…」 「悪質なオンラインカジノは、プレイヤーからの預り金を自社の資産と混同管理しているから、プレイヤーからお金を預かったら、それ自体が…

「ジャイアン管理」改め「混同管理」

最近の記事で、顧客からの預かり資産を分別管理せずに自社の資産と混同して管理することを「ジャイアン管理」と呼んでいましたが、単に「混同管理」と呼ぶことにしました。 「ジャイアン管理」だと、言葉から意味を類推することが難しいためです。 「混同管…

悪質なオンラインカジノの収益源

「今回は、オンラインカジノの経営について考えてみよう」 「ふーん。オンラインカジノって、儲かるのかしら」 「実際のカジノもかなり儲かってそうだからね。オンラインなら経費が少なくて済むから、さらに儲けやすいかもね」 「カジノって何で儲けてるの?…

日銀が持っている日銀券はお金ではない

「今回は、日銀の金庫にある日銀券はお金ではないという話をしよう」 「お金じゃなかったら何なの?」 「ただの紙切れだよ」 「なんで?お金はお金でしょ」 「うーん……。まず、デパートの商品券について考えてみようか」 「ふむ」 「あるデパートを良く利用…

日銀は民間銀行から「調達」しているのか

一橋大学の齋藤誠教授が書いた『消費増税「再延期」をするべきではない理由』という記事によると、日銀は民間銀行から当座預金によって「調達」しているとのことだが、これは本当だろうか。 直近の日銀のバランスシートをごく単純にすると以下のようになる。 …

信用創造できるのは銀行だけか

「今回は、信用創造でお金を作ることができるのは銀行だけなのかという話をしよう」 「うーん、前にも説明してもらったかも知れないけど……信用創造ってなに?」 「簡単に言うとね、銀行がお金を貸す時に、預金通帳にただ数字を書き入れるだけでお金を作り出…

預かったお金でギャンブルをしよう

「ねぇ、100万円持ってる?」 「唐突ね。持ってたらなんだってのよ」 「僕に預けてよ」 「イヤよ」 「増やしてあげるからさぁ」 「どうやって増やすのよ」 「カジノに行って、バカラで全額賭けるんだ」 「はぁ?」 「当たれば2倍の200万円になるから、利子…

オンラインカジノに預けたお金は戻ってくるか

「オンラインカジノって知ってる?」 「ネット上のカジノってこと?」 「そうそう。パソコンやスマートフォンでネットにつないで、カジノのゲームが出来るんだよ」 「へぇ。本当のお金を賭けられるの?」 「そうだよ。換金できないチップで遊ぶこともできる…

政府の借金はやっぱり返す必要が無い

「政府が国民に借りた借金は返す必要が無いという話を前にしたけど、覚えてるかな」「うーんと、どんな話だったっけ」「盗賊から村を守るために、村を囲う壁を作る話だよ」「あー、はいはい」「村長は村人から合計1000万円借りて壁を作った。この壁は村人を…

ペーパーマネーを考える

今回の記事では、色々なペーパーマネーについて考えます。ここでペーパーマネーと言っているのは、私が以前書いた「実質価値・仮想価値」という記事で「仮想価値」と呼んでいたものと同義です。すなわち、紙に何かを書いたり印刷したりして、何かを約束する…

日銀券はいつ発行されるのか

「今日は、日銀券が発行されるのはいつなのかという話をしよう」 「ふーん。紙に諭吉さんを印刷して、裁断したら発行したってことじゃないの?」 「そうじゃないんだ。印刷しただけの日銀券は、扱いとしては紙切れの束にすぎない」 「ふーん。じゃあいつ発行…

日銀サイトの説明はゴマカシ

「銀行券が日銀BSの負債に計上されているのはなぜか?」という疑問に対して、日銀のサイトでは以下のように説明されていますが、ここにはゴマカシが隠されています。 銀行券が日本銀行のバランスシートにおいて負債に計上されているのはなぜですか? 歴史的…

日銀のバランスシートの謎

今回は、とあるブログ記事に書かれていた日銀のバランスシートへの疑問に対する回答です。確かに日銀のバランスシートは普通に見ると謎が多いため、よく吟味しなければ本当のところは理解しにくいものです。 日銀のバランスシートで、なぜ発行銀行券が負債と…

日銀券は預金証書?

一橋大学の経済学者、齊藤誠教授は「日銀券は日銀が発行する預金証書である」と主張している。これは妥当な主張だろうか。齊藤教授が執筆した「なぜ、無制限の金融緩和が私たちの経済社会にとって有害なのか?」というパンフレットから引用してみよう。 日銀…

政府の借金は返す必要がない

「今日は、政府が国民に借りた借金は返す必要が無いという話をしよう」「えっ、借金は返すのが当たり前でしょう」「まぁ話を聞いてよ。例によって百人の村人がいる村の話だ」「聞いてあげるわ」「この村の周辺で賊が出るようになって、襲撃に備えるため村の…

政府の借金は国民の借金か

「日本政府の借金が1000兆円を超えたらしいよ」 「へー」 「あれ、興味ない?」 「っていうか、金額が大きすぎて良く分かんない」 「確かにね。国民一人あたりにすると、806万円だってさ」 「えっ、私も一人で806万円の借金をしてることになるの?…

イングランド銀行が貨幣創造を解説

イングランド銀行の四季報で、銀行がお金が作っていることを解説する記事が掲載されました。 題名は「現代の経済における貨幣創造(Money creation in the modern economy)」です。 「信用創造(credit creation)」ではなく、「貨幣創造(money creation)…

物々交換補助カードのお話

「ねぇ」 「なに?」 「君が持ってるそのMacBook Airと、僕のこの電卓を交換しようよ」 「イヤよ!」 「なんで?どっちも計算機だよ?(笑)」 「バカ言わないで!価値が全然釣り合ってないじゃない!」 「うん、そうだよね。交換するモノの価値が釣り合わない…

偽札を使った詐欺の話

あるところに村人百人の村があり、村人たちは物々交換をして暮らしていました。 その村にある日、アタッシュケースを持ったある紳士がやってきて、お金の概念や便利さを説明し、一人十万円の現金を全員に貸し付けました。 総額は一千万円、金利は年5%です。…

偽の預金通貨を作ろう

「前々回、偽札を作ろうって話をしたのは覚えてる?」 「うん」 「今回は、偽の預金通貨を作ってみよう」 「ふーん、どういうこと?」 「子供のころ、こんなこと考えたことないかな。預金通帳の数字を書き換えて数字を増やして、引き出せないかなって」 「あ…

偽札を作って使うと誰が損をするのか?

「例えば、僕が百万円分の偽札を作って使うと、僕は百万円分得をするよね」 「うん」 「じゃあ、損をするのは誰だろう」 「んー、損をするのは、受け取った人じゃない?」 「そうだね。偽札を受け取った人がそれに気付いたら、警察に届けなきゃいけないから…

偽札を作ろう

「仮想価値と実質価値の話は覚えてる?」 「うん」 「仮想価値ってなんだった?」 「紙に書いたり印刷したりして、約束すると作れる価値のこと」 「その通り。紙は使わない場合もあるけどね」 「ふーん」 「一万円札とかの紙幣はどっちだったっけ?」 「仮想…

貨幣乗数に死を! by Simon Wren-Lewis

(以下の文章は、Simon Wren-Lewis という経済学者が書いた Kill the Money Multiplier! というブログ記事を和訳したものです。誤訳等ありましたらお知らせください) 貨幣乗数に死を! 学生と、未だに貨幣乗数を教えている人へ ニック・ロウ(訳者注:カナ…

信用創造のミスディレクション

銀行の貸し出しによってお金(マネーストック)が増えることを信用創造と言いますが、その説明には必ずと言っていいほど次のような話が出てきます。 銀行が最初に100万円を預かったとする 預金準備率が10%の場合、銀行は100万円のうち10万円を残…

預金の比率が上がるとマネーストックは増えるのか?

経済学の教科書には貨幣乗数なるものの数式が載っているようです。それは以下のようなもの。 M=mH Hはハイパワードマネーで、マネタリーベースのことです。アミューズメントカジノのモデルなら物理チップ総額ですね。 Mはマネーストック。アミューズメ…

銀行の預金は本当にお金だと言えるのか?

「ねぇ、質問があるんだけど…」 「なんだい?」 「銀行は預金を作り出せるって言ったよね」 「うん」 「コンピュータに数字を打ち込むだけで作れるんでしょ?」 「そうだね」 「だとしたら、預金って本当にお金だって言えるのかな?」 「ふむ。お金じゃない…

銀行がした約束を守っているのは誰か?

「銀行が預金という仮想価値を作る時、2つの約束をしているという話は覚えてる?」 「あー、そんなこと言ってわね。なんだったかしら」 「1つは、預金を引き出したいと言われたら現金を渡しますという約束」 「ふむふむ」 「もう1つは、預金それ自体がお…

銀行がお金を作っているというのは本当か?

「預金が銀行が作り出す仮想価値だということは分かった?」 「なんとなく」 「銀行からの借金というのはね、仮想価値の交換なんだよ」 「……というと?」 「借りる人は借用証書という仮想価値を作る。書類にサインするだけで作れる」 「うん」 「銀行は預金…

お金の作り方

「今回は、お金を増やす方法を説明しよう」 「お金を増やすって、利子のこと?」 「いや、今は利子のことは考えない。銀行の預金の話だよ」 「銀行に預けると増やせるってことでしょ?やっぱり利子の話じゃない」 「違う違う。仮に利子がゼロでも、お金は増…